湘南校舎で活動する男女柔道部が6月25、26日に、東京都・日本武道館で開催された全日本学生柔道優勝大会で3大会連続の同時優勝。コロナ禍で中止となった2020年度大会を挟み、男子部(体重無差別7人制)は6連覇達成で大会通算最多優勝回数を26回に更新し、女子部(5人制)は初の3連覇で7回目の大学日本一となりました。
大会初日の2回戦から登場した女子部は平成国際大学、大阪体育大学に4―0、東京学芸大学に3―0と危なげなく勝ち進みます。準決勝では環太平洋大学に2―1と接戦を制し、龍谷大学との決勝戦は先鋒から大将まですべて引き分けで代表戦にもつれ込みました。抽選の結果、児玉ひかる選手(体育学部4年次生)がゴールデンスコア方式の代表戦を戦い、4分29秒、児玉選手の攻めを受けた相手の消極的な姿勢に3つ目の指導が入り一本勝ちを収めました。塚田真希監督(スポーツプロモーションセンター准教授)は、「主将の立川(=桃・体育学部4年次生)や児玉、畠山(=瑠唯・同)と4年生が中心となり、信頼し合うチームワークのいい集団をつくり上げてくれた」とたたえます。立川主将は、「1年次生の時から優勝を経験しているからこそ、自分たちの代で負けるわけにはいかないと感じていました。下級生にも助けられ、気持ちを一つに戦いました」と振り返りました。
男子部は2日目の2回戦から出場し、流通経済大学に6-1、専修大学に7-0、日本大学に3―0で勝利します。日本体育大学との準決勝は3―2で逃げ切り、国士舘大学との決勝に駒を進めました。先鋒の天野開斗選手(体育学部1年次生)が技ありでリードを奪ったものの、その後は引き分けが続き大将戦で技ありを許し同点に。勝負の行方は村尾三四郎主将(体育学部4年次生)と全日本選手権覇者の斉藤立選手(3年)の代表戦にもつれ込みました。90kg級の村尾選手に対し、100kg超級の斉藤選手は約80kgも重く、「技をかけても投げられそうになかった」と振り返ります。ゴールデンスコア方式の延長戦の末、斉藤選手が崩れたところを逃さず、16分18秒に上四方固めで抑え込み一本勝ち。「試合の中で対応策を見つけていく、今までにない感覚で我慢強く戦うことができました。団体戦は一人では勝てません。チーム全員でつかんだ優勝です」と喜びを語りました。上水研一朗監督(体育学部教授)は、「大会前から代表戦は三四郎で行くと決めていました。責任感が強く、私が別の選手にアドバイスしたことにも耳をかたむけ、吸収し、自分の柔道に取り入れていく賢い選手。体格的に斉藤選手との対戦で勝利するのは厳しいのではと思っていましたが、チーム全員の思いを背負ってよく戦ってくれた」と労いました。
今大会には九州キャンパス柔道部男女も出場。女子部は1年次生3名で3人制に出場し、初戦となった2回戦で城西国際大学に2-1、芦屋大学に2―0で勝利。準決勝で慶應義塾大学に0-1で惜敗したものの、3位入賞を果たしました。鍋倉義盛監督(本学職員)は、「一人ひとりが自分の役割を果たし、チームを意識した戦い方をしてくれました。“チャレンジャーとして戦おう”と話していましたが、まさかここまで勝ち上がってくれるとは」と驚きを隠せず、入江桃子選手(文理融合学部1年次生)、鎌田晶妃選手(同)、増田美羽選手(同)は、「監督や男子の先輩たちから、苦手にしていた相手のさばき方などを細かく教えてもらい、男子と組むことで力負けしなくなりました。初戦突破が目標だったので、ここまで勝ち上がれて本当にうれしい」と話しました。一方の、九州男子は初日の1回戦で新潟食料農業大学に5―2で勝利しましたが、2回戦で慶應義塾大学に0-4で敗れました。鍋倉監督は、「これまではなかなか初日の試合に勝てず、2日目はスタンドから見ていました。今年度は3年次生が多いので、2日目も選手として畳に立てたことは大きな経験になったと思います。2回戦で敗れた悔しさを次につなげてほしい」と語りました。